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クラゲの仲間


ミズクラゲ
クラゲの仲間は大きく分けて、「刺胞動物」のクラゲと「有櫛動物」のクラゲの2つに分けられます。
まず「刺胞動物」のクラゲについてお話しましょう。

「刺胞動物」のクラゲの触手の細胞の中には、刺胞が詰まっています。
刺胞はカプセル状になっており、中に毒針がコイル状に仕込まれ、なおかつ探知機のような役割の短い針が突き出ています。
この短い針に他の生物が触れると、毒針が外に発射するような仕組みになっているのです。
刺胞の中身は、1度外に発射されると元には戻らないため"使い捨て"ですが、発射された後、新しく刺胞を作り直し、使い捨てられた部分に配置されます。
そして、この「刺胞動物」のクラゲは、さらに"鉢クラゲ類"、"立方クラゲ類"、"ヒドロクラゲ類"の3つに分けられます。
"鉢クラゲ類"のクラゲは、一般的にクラゲの代名詞でもあるミズクラゲやアカクラゲなどで、傘に大きな特徴があります。
傘の周囲は規則正しく二股にくびれ、中央には1個の感覚器があり、触手には刺胞があります。
"立方クラゲ類"のクラゲは、お盆に話題になるアンドンクラゲやハブクラゲなどです。特徴は緻密にできた感覚器で、網膜にレンズまで備わった眼があります。このことから物を立体的に見ることが可能ですが、クラゲには脳が無いため、映像化したものをどのように利用しているのかは分かっていません。触手は傘の縁に4本のみ生えていて、刺胞があります。
"ヒドロクラゲ類"のクラゲは、カツオノエボシやカギノテクラゲなどです。大きな特徴は、触手や刺胞の形や仕組みの豊富さです。また鉢クラゲ類や立方クラゲ類のクラゲに比べ非常にシンプルな体のつくりで、感覚器が無く、眼点があるクラゲでも、光の明暗くらいしか感知できません。

一方もうひとつの「有櫛動物」のクラゲはクシクラゲ類で、カブトクラゲやウリクラゲなどが知られています。
最大の特徴は、体を縦にして8等分に走る細かな繊毛からできた櫛板で、規則的に波を打ち、水中を泳ぎます。また光をあてると7色に光りとても美しいクラゲです。刺胞を持たないため、触っても刺されません。

 
クラゲの生活史


ミズクラゲのポリプ
先ほどと同様に、まずは「刺胞動物」のクラゲについてお話しましょう。

"鉢クラゲ類"は、成熟したオスとメスが有性生殖により放卵・放精し、卵が受精するとプラヌラと呼ばれる幼生になります。

このプラヌラ幼生はしばらく浮遊すると海底に着底し、イソギンチャクの形に似たポリプに変化します。
ポリプは無性生殖によりクローンを作り、ポリプ自体の個体数を増やします。
その後、環境の変化から繁殖時期を感知し、各ポリプは体がくびれ始め、1つから数十の分身を作るようになります。
この時期のことをストロビラといいます。
やがて皿を何枚も重ねたような形になり、その皿の1枚1枚がクラゲの形に近づきます。
次第にこの皿は1枚ずつ離れて浮遊し、クラゲへと変化していきます。
"立方クラゲ類"は卵からポリプまでは鉢クラゲ類と同じですが、違う点はその後、1つのポリプがそっくりそのまま1つのクラゲになることです。
"ヒドロクラゲ類"は1個体で複数のポリプを形成し、ポリプの様々な部分からクラゲ芽ができ、数個体のクラゲができます。

一方もうひとつの「有櫛動物」のクラゲのクシクラゲ類は、ポリプの時代が無く、その生涯をほとんどクラゲの姿ですごします。
雌雄同体なので、1個体で有性生殖が可能です。

その他にも、クラゲはさまざな生活史が知られています。
オキクラゲはポリプの時代が無く、プラヌラ幼生から、いきなりクラゲになります。
コモチクラゲは体の一部分にクラゲ芽をつくり、小クラゲになり切り放されます。
ヤクチクラゲは体が半分に分裂して増えます。
そして真打とも言うべきベニクラゲは、その一生を終える頃に再び若返ることが出来るという不老不死のクラゲとして知られています。
このように、クラゲの生活史は信じがたいほどに多種多様なのです。

 
(展示飼育グループ 島津 恒雄)
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