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クエなどのクリーニングされる側はその場でじっとして、口をあけて鰓の辺りや口の中まできれいにしてもらいます。ここでの大事な約束はクリーナーであるこの魚を「食べないこと」であるのは言うまでもありません。
しかし、残念ながらこの掟を破る魚がいるようです。再び我々がクリーナーを搬入するまで、店は閉店となります。
さて、このホンソメワケベラは基本的に業者さんから購入します。しかし購入した中にニセクロスジギンポのようなホンソメワケベラのそっくりさんが混じっていることがあります。このそっくりさんは、クリーナーの振りをして魚に近づき、鰭や皮膚の一部をかじるという困った魚です。我々でもなかなか区別がつかないことがあります。がんばって掃除してくれよ、と水槽に放ったら傷ついた魚が出てきたりという情けないことが起こります。
愚痴っているようにしか聞こえないかもしれませんが、そうでもありません。我々はここで「擬態」という新たなドラマを紹介できるからです。
このように「共生」といってもすべてきれいな図式におとしこめるわけではありません。例外や逆手にとる生き方もありなのです。いずれにせよ、我々人間を含めてすべての生き物は他の生き物と何らかのかかわりを持って生きています。
この地球という器の中で"共"に"生"きているのです。
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