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唐突に「鰭脚類」と言われてどのような動物であると即答できる方は少ないと思います。鰭脚類とは「翼のような手足を持っている哺乳類」という意味です。鰭脚類は3つのグループに分かれます。1つ目はアシカの仲間(14種類)、2つ目はアザラシの仲間(18種類)、3つ目はセイウチ(1種類)です。これら鰭脚類の祖先は「エナリアークトス」というクマの仲間に由来します。
このエナリアークトスはカリフォルニアで発見された約2250万年前の化石で、大きさはキタオットセイのオス程度の中型動物で海岸に生息していたと考えられています。今回はその中の「アシカ」についてお話します。
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この仲間の特徴として体毛は褐色のものが多く外観や体形は変化に乏しいのですが、さらに2つのグループに分かれます。1つはファーシール類、もう1つはシーライオン類です。ファーシール類は吻端(鼻先)が尖っていて豊かな下毛を持っています。オットセイはこちらの仲間で、北半球に1種(日本近海に生息するキタオットセイ)と南半球には8種生息しています。また、シーライオン類は鼻先が太く丸みを帯び下毛が殆どありません。トドやアシカはこの仲間で5種います。
アシカの仲間は主に魚食性で殆どの種類は魚類や頭足類(イカ・タコ)を食べています。餌の食べ方はほぼ魚の頭から丸呑みします。噛み切ったり、噛み潰したりは全くと言って良いほどしません。
生息する海域は水温が低いところが多く、体温を保持するために、シーライオン類では皮脂が体温を守る断熱材の役目をし、ファーシール類では皮脂とともに下毛の空気槽が体温保持に役立っています。深い潜水には皮脂の方が下毛より有利で、潜水についての記録ではファーシール類のナンキョクオットセイの250mやキタオットセイの230mに対し、シーライオン類ではこれより深くカリフォルニアアシカの376m、ニュージーランドアシカの460mというデータがあります。深く潜るという点ではシーライオン類はファーシール類より勝っています。ちなみに泳ぐ速度ではシーライオン類の最高速度は時速46〜56kmで、ファーシール類では時速約30kmという記録があります。
新江ノ島水族館で展示飼育しているアシカの仲間は、カリフォルニアアシカ、南米アシカとも呼ばれるオタリア、キタオットセイの3種類です。その中でショーに参加しているのはカリフォルニアアシカの「ビル」(オス)とオタリアの「マミ」、「デコ」(2頭ともメス)です。このアシカたちの素晴らしい身のこなしを是非一度生でご覧頂きたいものです。
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| 「アシカ」と「アザラシ」の違い |
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最後になりましたが、みなさんは「アシカ」と「アザラシ」の違いは判りますか?ここで簡単な3つの見分け方をお教えしましょう。
まず1つ目は「耳」です。人間のように外耳(出っ張り)があればアシカの仲間、穴が開いているだけであればアザラシの仲間です。 |
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2つ目は「移動の仕方」です。陸上を4本の脚で歩くことができるのがアシカの仲間で、お腹を這って移動するのがアザラシの仲間です。そして3つ目は「泳ぎ方」です。前脚を使って泳ぐのがアシカの仲間で、後脚を左右に振って泳ぐのがアザラシの仲間です。
当館にはアザラシの仲間はゴマフアザラシがいますので是非この違いを見比べに来てください。 |